FUSE と Lilith を使ったアップサンプリング

リッピングしたFlacファイルは当然、CDの16bit 44.1kHzを引き継いでいます。
これを、24ビット 88.2kHz や 24ビット 176.4kHzにアップサンプリングしてくれるフリーソフトがこれです。
FUSEがアップサンプリングソフトで、LilithはFUSEを起動するためのUIとして使用します。
コマンドに自信のある方は、FUSEを直接起動しても同じかと思います。

DACとかの機器を使うのでなく、パソコン上で手軽に変換できるのが魅力です。
アップサンプリングしたものをLINN DSで再生すれば、元の音と比較試聴もできます。

最初に試した曲(ボーカル)では、出だしを一聴しただけでその差が分かりました。
アップサンプリングした音のほうがでなめらかで芳醇な響きがしました。
ソースによって良し悪しの違いはあると思いますが、まずは思惑通りの結果でした。

ファイル変換(1曲)の手順は以下の通りです。

  • FUSEv022 と Sound Player Lilith (v0.991)をネットからダウンロードして別々のフォルダにインストールしておく
  • Sound Player Lilith (v0.991) を起動
  • ツールアイコンから 「Convert File」を選択 -> 別のウィンドウが開く
  • 変換したいファイルを選ぶ (参照と追加でファイルを選択)-> リストにファイルが表示される
  • 「設定」を押すと「出力設定」が表示されるので「ファイルの種類」はExternal Processを選択
  • 「プロパティ」を押すと「外部コマンドライン設定」が表示される
  • 「参照」でFUSEv022.exeを指定
  • 「コマンドラインオプション」で、FUSEへのパラメータ 兼 ファイル出力先を指定する

    例) “-t” “22” “-x” “4” “%FilePath%%FileName%%FileExt%”
    ここで、
           -t はFIRフィルタタップ数 (デフォルト: -t 18)
           -x はオーバーサンプリング(4:4倍,  2:2倍)

他にもパラメータがあるようです。内容は私もよく分からないのですが興味のある方は以下のサイトに解説がありました。
( New:2005,5,22 FUSEv0.1.8リリース )

  • とりあえず、これだけ設定すれば後は、「開始」を押せば処理が始まります。
  • 処理中は進度表示のウィンドウと途中からDOS窓が開き、何かしら一生懸命やっているのが分かります。メモリを消費する作業なのでパソコンのメモリは2GB以上あった方がいいでしょう。

  私のパソコンの仕様は:
  Intel DUo CPU P8400 @2.26GHz 2.27GHz メモリ 2.0GB Vista 32ビットOS
  1曲の処理時間は10分程度かかっているように思います。(待つのが辛い…)

  • 処理が終わると完了のメッセージが無いまま、いきなり先ほどのウィンドウとDOS窓が閉じます。まぁそれが完了した合図なので、指定したフォルダ(ここでは変換前のFlacファイルと同じフォルダ)に以下のようなファイルが出来ていれば成功です。

     (元のファイル名).x4.t22.Nd1.5.Rd0.5.gNrm.wav 

     FlacからWavに変換されていますね。

     ちなみにファイルサイズは

         元ファイル:     23,795 KB
         変換ファイル: 325,955 KB

およそ13倍ほど大きくなっています。-x 2 だとちょうど半分のファイルサイズになるはずです。

ご覧のように結構時間がかかる処理なので、これはという曲しか出来ませんね。
Lilithは Sound Playerですから、元のFlacも変換後のWavもドラック&ドロップするだけでパソコンで聴くことができます。

でもせっかくですから、今変換した曲(Wav: 24ビット,176.4kHz)をLINN DSで聴いてみることにします。

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